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黒田和子(くろだかずこ) | 京都・奈良・大阪の葬儀はファミーユ・イマージュホール

スタッフ紹介

黒田和子(くろだかずこ)

黒田和子(くろだかずこ)

お別れの場を、静かに支える


黒田 和子 

品質管理課スタッフ


50歳で飛び込んだ、見知らぬ仕事

私が花駒に入ったのは、葬儀ホールが2つしかなかった頃です。50歳で、求人誌を見て応募しました。この歳で採用してもらえるんだろうか、という不安はありましたが、正直に年齢を書いて面接を受けました。面接は拍子抜けするほどざっくばらんに進み、その構えなくていい安心できる空気に、花駒という会社の雰囲気が少し出ていたように思います。


募集要項には、お式でおしぼりやお茶をお渡しする仕事と書かれていました。ちょうどその少し前に、身内の葬儀に出ていたこともあり、それだったらできそうだと応募したのが正直なところです。でも、実際に入社すると、セレモニースタッフの仕事はそれだけではありませんでした。

現場を知らずに、説明はできない

お寺様が席に着かれる時に椅子を引く。一見、ただの補助に見えますよね。でも葬儀という式典の流れの中では、動作のひとつひとつが儀式の一部なんです。式全体がスムーズに、厳かに進行するために必要な仕事なんだと、現場に入りながら少しずつ、体で理解していきました。


現場に入って、先輩の動きを見て、自分でもやってみて、その繰り返しの中で少しずつ仕事やお葬儀のことを覚えていきました。


最初の頃はお式の現場だけに入っていました。今のように事前相談の対応を任せてもらえるようになったのは、しばらく経ってからです。その順番には、理由があると私は思っています。現場を知らずに事前相談をするのは、難しいというより、正直、無理だと思います。見ていないことや体験していないことは、お客様にお伝えできないからです。


実際に式を経験して得た感覚、その場でしか気づけないことが、後々の事前相談でお客様にお話しする言葉の根拠になります。「このような流れで進みます」「こういう時間になります」と説明できるのは、自分が現場にいて、感じたり戸惑ったりしたことがあるからです。


事前に資料を読み込んで来られる方でも、実際にホールに入ると「なるほど、こういう雰囲気なんや」と表情が変わることがあります。同じことを話していても、現場を知っている人の言葉かどうかで、伝わり方は違うと思っています。

だから花駒では、スタッフはまず葬儀の現場を経験してから事前相談を担当するようになります。経験してきたことを、自分の言葉で話すこと。そうやって少しずつ不安を減らしていくのが、事前相談の場です。

前に出すぎず、引きすぎない

セレモニースタッフの仕事を一言で言うと「縁の下の力持ち」がいちばん近いかもしれません。でも、ただ後ろに控えているだけでもいけないんですよね。

お式の本番は担当ディレクターが全体を取りまとめます。私はそれを支える側です。でも支えるというのは、ただ目立たないようにすることじゃありません。必要な場面には、きちんと入る。わからないようなところで、確実に支える。そのバランスが、この仕事では大事なんです。


お通夜と告別式の2日間、ご遺族の方はずっと気が張り詰めています。そういう時に、あえて少し明るく声をかけることもあります。少し息抜きしてほしいな、という気持ちで。でもそれも、お客様の反応を見てから。静かにしておいた方がいいと思ったら、そっと引く。

「故人様が安らかなお顔をされていますね」という言葉一つも、そうです。時と場合に応じて、また別の角度から声をかけることもあります。一律に同じことを言うんじゃなくて、その方、その場を見て、その都度考えます。


お式がない日もホールに入って、見学や事前相談の受付をしたり、館内の環境を整えたりしています。玄関口の清潔さひとつで、第一印象は大きく変わります。アンケートや口コミでどれだけ「綺麗」と書いていただいていても、たった1件「汚かった」と書かれたら台無しになってしまいます。

そういう緊張感は、ずっと持っておかないといけないと思っています。お式でバタバタしている時でも、ポイントを押さえて整える。それも、セレモニースタッフの大事な仕事です。

「じゃ、ここでする。あんたに頼むわ」

事前相談に来てくださる方の中には、他の葬儀社にも足を運んでいる方がおられます。すでに他社で会員登録をされていたり、積み立てをされていたりしながら、それでも花駒にも来てくださる方も少なくありません。

葬儀社を選ぶのは、一生に何度もあることじゃないから、慎重になって当然だと思います。そうやって比べた上で来てくださるなら、なおさらきちんとお応えしないといけません。


ある時、余命宣告を受けているお母様とその娘様が、一緒に相談に来てくださいました。他の葬儀社でも話を聞いてこられて、花駒でも一通り説明をさせていただいて。それを比べて、お母様ご本人が「じゃ、ここでする。あんたに頼むわ」と言ってくださった時は、本当に嬉しかったです。


なぜ選んでもらえたのかは、正直、はっきりとはわかりません。相性もあったのかもしれません。でも、多くの現場を知っているからこそ自分の言葉で、話せることがあります。経験と合わせてご説明できるから、より相手に伝わるのかなと思っています。


花駒の良さは、実際に来て見ていただいて、話してみないとわからないことも多いと思います。だから事前相談の対応は、単なる説明の場ではなくて、信頼の入口だと思っています。


その後、お母様が亡くなられた時に、娘様から連絡をいただきました。私は葬儀当日のスタッフとしては入れませんでしたが、お通夜にお顔を出しに行ったんです。そしたら娘様がすごく喜んでくださって。もちろん悲しい場ではあるんですけど、私にとってはそうやってまたお言葉を交わせることも、この仕事のやりがいの一つです。


別のお客様のことも思い出します。お母様の事前相談に来られていた娘様が、先にお父様を見送り、その翌日にお母様も亡くなられたことがありました。会館に来られた娘様のお顔を見た時、私は思わず抱きしめてしまったんです。

いつもそうするわけではありません。でも、その時は言葉より先に、そうしていました。お別れの場では、決まった接し方があるわけではなくて、その方の状況や空気の中でしかできない関わり方があるのだと思います。


葬儀は、一度きりのご対応で終わるとは限りません。再びご依頼いただいたり、口コミに書いてくださったりすることもあります。でもそれは結果であって、狙って得たものではないと思っています。その時その時のお客様に、誠実に向き合う。その積み重ねが、あとから信頼として返ってくるのだと思います。

じわじわと、こみあげてきたやりがい

これまでいろんな仕事をしてきましたが、やりがいを実感したのは、実は花駒が初めてなんです。ある日の夜、仕事を終えて家に帰って、お風呂に入っていた時のことです。何か特別な出来事があった日だったわけじゃありません。でも湯船に浸かっていたら、ふと達成感がじわじわとこみ上げてきたんです。ああ、これがやりがいっていうことか、と思いました。その時の感覚は、今でも忘れられません。


振り返ると、それは仕事の流れがだいたいわかってきて、自分の意志で動けるようになった頃だったと思います。言われたことをそのままやるだけじゃなくて、自分で判断して、小さな工夫ができるようになってきた時期です。現場での進行に合わせた動きやご遺族への声のかけ方など、自分の頭で考える小さな判断の積み重ねが手応えになり、やがて自分の仕事のやり方になっていきました。

お客様とのやり取りの中で、自分の動きが誰かの安心につながったと感じられること。それが成果として出てきた時に、仕事のやりがいが生まれるんだと思います。

現場を知る人が、お客様と向き合う

今は葬儀ホール数が増え、セレモニースタッフの人数も増えました。入社当時と比べて、働き方も変わりました。でも、お客様の想いを大事にするという共通認識だけは、みんなが持っています。葬儀という場に立つ者として、スタッフそれぞれがお客様の方を向いて動いている。そういう集まりだと私は思っています。


玄関口の清潔さ、式場の雰囲気、言葉をかける間合い、必要な時に自然に手が出ること。やっていることは、派手なことではありません。でも葬儀の場の印象は、そういう見えにくいところで決まっていくのだと思います。


お葬儀の現場を知っている人が、お客様と向き合う。事前相談でも、自分が見てきたことを話してお客様の不安を減らす。花駒の品質は、そういうところからできていくのだと、私は思っています。パートで入社して、今は正社員になりました。立場は変わっても、現場を知っている者としてお客様に向き合う。その大事さは、これからも変わらないと思っています。